1.子ども(いのち)を取り巻くすべての環境から考える
子どもの不調や様子をみるときには、子どもを取り巻くすべての状況から原因となるものを考える必要があります。親の不調や日常生活の変化、季節や環境の変化にも影響します。子どもの性質、気質なども影響することもあるでしょう。さまざまな視野をもって考え、子どもを取り巻くものの調和を図ることが大切です。
2.自然療法から生きる力を学ぶ
チャイルドケアの自然療法では、極端に言えば何もしない、何も「悪い」ものとして捉えません。あるがままを知ることからスタートします。そして、あるがままの状態を理解し、その状態に見合ったバランスを図り、より良く調えていくことです。そうすることで変化に柔軟に対応していきます。
そのために「自然」を知り、方法として様々な自然療法を利用します。自然と人との関わりをより良い方向へと導いてくれるハーブ、アロマセラピー、東洋医学など、家庭に取り入れやすい方法を提案していきます。
3.育児と育自を楽しむ
初めての子育てであれば、親になることも初めてです。子どもがいることで、形として「親」になっても最初から「親」としての役割が上手にできるわけではありません。子を持てば大きな責任を抱え、愛情があるからこその不安や焦り、悩みが尽きないことでしょう。子どもの数だけ子育ての形はあります。
親がすべきことは、自分の子どもを知り、子どもの成長と共に「親」となることを学んでいくことです。
4.五感を高め感性を育む
言葉になっていない、表面に現れていない状態を「感じる」ことで、予防につながり、危険を回避したり、免疫を高める機会を作ることができるようになります。
肉眼で見えるものだけに頼らず、様子を観察することや洞察力が、ケアにはとても重要です。また心を豊かにするためには、感性を身に付けることも大切なことです。自然や芸術に触れたり、動植物と親しむことも感性を磨くことにつながります。自然療法には知識も大切ですが、感性を高めることでより上手な利用の仕方ができるようになるでしょう。
5.言葉のケアを深める
言葉には「力」があります。人を励ましたり、喜ばしたり、元気にもしてくれるものです。しかし使い方によっては、凶器になり暴力にもなります。
最近は、携帯、スマホなどの普及から、メールがコミュニケーションツールの主流になってきました。そのため、文字ではなく絵文字やデコメ、スタンプなどで表現するようになってきました。言葉を使う機会が減ったことは大変危険なことでもあります。
自分の心を、言葉で整理することができるだけでも、子育て不安は軽減されます。「言葉」もケアのひとつとしています。
6.ふれあいとタッチを高める
特に注目されるものとして、ベビーマッサージ及びチャイルドマッサージが挙げられるでしょう。本講座では物理的な施術としての触れ方ではなく、心を伝えるひとつの手段がふれあいであるとしています。穏やかな優しい刺激で、愛情を伝えることが大切です。心地良さ、安心感を与えることは、自律神経を安定させ、成長ホルモンを高めます。
さらには、声かけや、五感からのさまざまな刺激もふれあいにつながります。そのためにどんな心がけが必要なのか、どのような生活をするべきかを考えていきましょう。
7.「いのち」と「生きる」ことを考える
最近は自ら命を絶ったり、家族間で殺めてしまうような事件など、心痛むニュースが絶えません。命を大切にすること、そしてその命をていねいに全うすることを、「生きる」こととし、生活の中で「いのち」を考えてみることの大切さを伝えています。
ただし、定義づけしたり、何が良いかなどを問うものではなく、「考えてみること」をひとつの学習としています。知識として知るだけで終わらせるのではなく、日々の中でいつも考えていきましょう。