チャイルドケアの7つのコンセプト

  1. 1.子どもを取り巻くすべての環境から考える
  2. 2.自然療法から考えるチャイルドケア
  3. 3.育児と同じように育母していきましょう
  4. 4.感性を磨きましょう
  5. 5.言葉の大切さを知る
  6. 6.ふれあいとタッチ
  7. 7.「いのち」と「生きる」ことを考えて、伝えていきましょう

チャイルドケアの考えは、このコンセプトにすべて集約されています。講座の対象は、便宜上未就学としていますが、就学した子どもにも、思春期を迎えた子どもにも、中高校生の子どもたちにも、そして私たち大人に対してのケアにも通ずる考えです。
このコンセプトを通してそれぞれの章を学習いただければ、その意図を理解いただけるでしょう。

@ 子どもを取り巻くすべての環境から考える

子どもの不調や様子をみるときに、子どもだけではなく、子どもの取り巻くすべての状況から原因となるものを考える必要があります。
親の不調も影響することもあるでしょう、日常生活の変化や、季節や環境の変化にも影響します。子どもの性質、気質なども影響することもあるでしょう。つまり、さまざまな視野をもって考え、子どもを取り巻くものの調和を図ることが大切だとしています。

A 自然療法から考えるチャイルドケア

自然療法で考えるというコンセプトでは、自然素材を利用することだけが自然療法ではありません。自然界のリズム、季節のリズム、一日の概日リズム、個々のリズムなどリズムに合わせたケアを心がけてみることです。それぞれのリズムに見合った調整の仕方があることを理解することで、「時間」も大切なケアになります。手間をかける、時間をかけた「養生」もケアであることがわかれば、症状を早急に抑えることがケアとは限りません。
現代社会の目まぐるしい速さやリズムに捉われたことで、無意味な焦りや不安を煽ってしまっていることもあるでしょう。自然のリズム、私たちの生きるリズムをまず取り戻しながら、与えられた生命のもつ穏やかな生きる力を見直していくことです。素材だけではなく、それを取り入れる側の意識や状況も考えることも提案しています。

B 育児と同じように育母していきましょう

初めての子育てであれば、親になることも初めて。つまり子どもの成長に合わせて、子どもとともに母となることを学んでいくことが大切です。そのためには、考えるよりも経験の数を増やしていくことが必要です。経験は、一を知ることよりも深く、多くを知ることができます。さらには知識が知恵となり、工夫や応用が自然に身につくようになっていくのです。身を持って経験したことは自信にもつながります。
講座ではテキストの内容や課題をこなしていくことで、その過程にこそ大きな学習の意味があるとしています。

C 感性を磨きましょう

言葉になっていない、表面に現れていない状態を「感じる」ことを高めることで、予防につながり、危険を回避したり、免疫を高める機会を作ることができるようになります。肉眼で見えるものだけに頼らず、様子を観察することや洞察力がケアにはとても重要です。また心を豊かにするためには、感性を身に付けることも大切なことです。自然や芸術に触れたり、動植物と親しむことも感性を磨くことにつながります。自然療法には、知識も大切ですが、感性を高めることでより上手な利用の仕方ができるようになるでしょう。

D 言葉の大切さを知る

言葉には「力」があります。人を励ましたり、喜ばしたり、元気にもしてくれるものです。しかし使い方によっては、凶器になり暴力にもなります。言葉を軽んじることはできません。
最近は、携帯、スマホなどの普及からメールがコミュニケーションツールの主流になってきました。そのため言葉が短縮され、文字ではなく絵文字やデコメ、スタンプなどで表現するようになってきました。一見すると便利で楽しいものですが、言葉を使わないことが増えてきたことは大変危険なことでもあります。自分の気持ちを言葉に表現できないということです。相手の気持ちも言葉から知ることはできません。つまり表面的なコミュニケーションはできても、心を交わすような交流はできないのです。自分の心を言葉で整理することができるだけでも、子育て不安は軽減されるものです。「言葉」もケアのひとつとしています。

E ふれあいとタッチ

特に注目されるものとして「ベビーマッサージ及びチャイルドマッサージ」が挙げられるでしょう。ベビーマッサージ系の講座や本もたくさん出ていますが、具体的なふれ方にばかり注目されています。ですが、当講座では物理的なふれあいではなく、心を伝える一つの手段がふれあいであることが基本になっています。ふれあいはすべて愛情を伝えるものでなければなりません。技術的な手法よりも穏やかな優しい刺激で、愛情を伝えることが大切です。心地良さ、安心感を与えることは、自律神経を安定させ、成長ホルモンを高めるのです。さらには、直接ふれるばかりがふれあいではありません。声かけや、五感からのさまざま刺激もふれあいにつながります。目に映るもの、耳に聴こえる音や肌にふれるものなど五感からふれることを考えます。そのためにどんな心がけが必要なのか、どのような生活をするべきかを考えねばなりません。方法的なことだけでは本来のふれあいにはならないのです。
例えば、ベビーマッサージを習いたての頃は、小さな子どもに対して慎重にふれていた方も、慣れてくると雑にされる方も多いことに驚くこともあります。これではいくら見た目に手技を施していたとしても、本来の目的は果たしていません。遊びではなく、ふれるという行為を行う場合には、いつも神聖な気持ちでていねいにふれてあげることです。子どもは大切にされていることを、手を通して実感することで安心するのですから。

F 「いのち」と「生きること」を考えて、伝えていきましょう

当講座では、子育ての方法や手法を提案しているものではなく、それ以前にある「子育て哲学」的なものに触れています。まず子育ての本質を大きくとらえる必要があるからです。皆が分かっていると思っている当たり前のことや大切なことも、日々の忙しさや、氾濫する情報の中に埋もれてしまうと忘れてしまうことがあります。まず改めてそこに気づくことで、本来の子育てや生活の見直しにつながると考えています。
最近は自ら命を絶ったり、家族間で殺めてしまうような事件など心痛むニュースが絶えません。命を大切にすること、そしてその命をていねいに全うすることを生きることとし、生活の中で「いのち」を考えてみることの大切さを伝えています。ただし、定義づけしたり、何が良いかなどを問うものではなく、「考えてみること」を一つの学習としています。知識として知るだけで終わらせるのではなく、日々の中でいつも考えていきましょう。


 

自然治癒力を高めるホームケア

これらの7つのコンセプトを土台として7つの章に取組んでいただくことが大切です。
例えば、第3章で提案しているハーブティーを使ったケアですが、ハーブティ―だけについて学んでしまえば、対症療法的に薬理を求めた使い方になりがちです。

しかし、@のコンセプトである「子どもを取り巻くすべての環境から考える」から考えて利用した場合、単発的に症状に合わせて一時的に取り入れるのではなく、子どもの生活の中で飲用しやすい状況や継続できることを考えていくことで、本人が飲みやすいものを選んだ方がずっと良い成果がでるわけです。
Dの「感性を磨きましょう」でみれば、季節や気温、湿度の中でハーブの香りをどのように感じるか、お茶の色にどのような気持ちになるのかということも関係してきます。さらに、それを飲用した子どもの様子なども観察していくことに結びつきます。
そして、Cの「言葉の大切さを知る」で「一緒に飲むとおいしいね」「お茶には元気なパワーが入っているんだよ」など、声掛けをすることで、お茶の効能だけではなく、心も元気にするのです。コンセプトを理解されることで、モノを取り入れるだけがケアではないということにお気づきいただけるでしょう。
 

〜チャイルドケア会報誌PeeKaBoo NO.34から抜粋〜


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